現場の声を生かした制度改革を

2013年6月12日 11時35分 | カテゴリー: メッセージ/神奈川ネット情報紙 視点より

 2000年にスタートした「介護保険制度」は創設以来、見直しにつぐ見直しが続いています。2015年の報酬改定に向けて、来年の国会に改正案が提出される見込みです。今回の見直しでは、訪問介護サービスで提供されている生活援助サービス(調理・掃除・洗濯など)のカットや、比較的介護度の低い「要支援1、2」を、介護保険サービスの対象から外される方向性も示され、高齢者が在宅生活を送る上で大きな影響が予想されます。  

 すでに2012年度の介護保険制度の改正時には、要支援者と2次予防事業対象者(要支援・要介護になるおそれがあると認定された高齢者)を対象とし、市町村の判断によりボランティアなどを活用した介護予防や配食・見守り等の生活支援サービスを提供する「介護予防・日常生活支援総合事業」が創設されています。しかし、全国で27市町村の取組みにとどまり、県内33市町村も揃って「当面取組まない」としており、厚生労働省の思惑通りには進んでいません。そもそも予防を目的とした事業の効果が見えづらいという課題があり、私たちは国や市町村に対し、事業の対象者を明確にすること、目標値や評価指標を設定し事業効果を明らかにすることを求めてきました。こうした事業の検証もなく、要支援1、2という認定区分を創設してからわずか6年で、今度はなくしてしまうというのです。制度が安定しない、いつ国にはしごを外されるかわからない中で、市町村も新たな事業にそう簡単に手を挙げられません。何よりも、給付の抑制によるサービスの質・量の低下が懸念されます。

 神奈川ネットは、在宅生活を続けるために何が必要か?どんな事で困っているのか?当事者の皆さんの意見を集め、政策提案につなげていくために、市民福祉サポートセンターと共同アンケート調査を実施しています。あらためて、地域で安心して暮らし続けるために、介護保険や高齢者施策の見直しを進めていきます。 

【神奈川ネット情報紙 No.333視点より】
神奈川ネット代表 若林ともこ(ネット青葉/県議)